作品

works

作品

数多ある焼物の中でも、ある意味特殊な立ち位置にある「交趾」
他に類を見ない、鮮やかな彩色・発色を特徴としますが、絵具の種類と生地、焼成環境の管理が尋常でなくシビアなため、
「1つの作品をつくる時には3つ生地を用意する」
(その内の2つを作品にすべく取り掛かる、そのような準備の下で1つの作品が出来上がる)と言われるほど。
このロスの多さと効率の悪さ、掛かる手間の煩雑さが、「交趾専業の窯元が少ない」理由です。

翠嵐工房では長年に渡り交趾を専業として向かい合い続けておりますが、
それでも未だ「どうしたらロスを減らせるか」というのが大きな一つの課題です。
もう何十年も、「絵具と生地の組み合わせ、焼成温度や時間、その日の湿度等」を記録しつつ研究開発を続けています。

それでもなかなか人間の思い通りに行かない。
しかし、素晴らしい出来の作品が窯から上がってきた時、そこには何十年と従事している私達でも感動するほどの美しさがある。
ゆえに交趾は私達の心を捉えて離さず、専業として向かい合うに充分な対象であると考えております。

一見すると、そんな舞台裏があるようには見えない、美しい交趾の作品たちですが
そういう背景を含めてご覧頂ければ幸いでございます。